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私は、瑞穂菊酒造の杜氏 運大吉(うおきち)です。”運大吉”ってどういう意味なのかって言うと、遠くさかのぼれば、瑞穂菊酒造の昔の屋号が魚吉(うおきち)でそれにちなんで、”みんなに、お酒を通じて大きな吉運を運びたい”と思ってついた名前なんです。
これから、毎日の製造の状況を日記にして酒造りのご案内をしたいと思います。尚、お酒の話のページの中の”日本酒の製法について〜清酒の製造工程”を参照しながらこの日記をごらんになられるとおもしろいと思いますよ。何と言っても、杜氏をしながらの日記ページの担当ですので、ハードな作業ですができるだけ頑張って、酒造りだけではなく日記も最後までやり通したいと思います。 |
2001/01/06(土)
今日からスタッフが、蔵入りです。先ずは、蔵のお掃除からです。酒造りは何と言っても衛生第一。手抜きはできません。 |
2001/01/07(日)
今日はみんなお休みです。 |
2001/01/08(月)
今日も一日道具洗いです。一年間の道具の汚れをしっかり落とさなければなりません。そして、何と言っても今日は、初の洗米。純米大吟醸の酒母用の麹米を洗います。麹が、酒の良し悪しにかなり影響を与えます。昔から酒造りは”一、こうじ・二、もと(酒母)・三、造り”といって、麹を酒造りにおいて重要視しています。米を洗うときには、米に、ひびが入らないように優しく手洗いします。また、水を吸いすぎても少なすぎてもいい蒸し米はできません。ということは、いい麹にはならないのです。あらかじめ、時間を決めて、ストップウォッチ片手に”用意はじめ!” 2001/01/09(火)今日は、朝一番で米を蒸しました。蒸米の重さを計ったところ”よしっ。OK!”これからが麹造りです(製麹)。麹室に蒸米を運び(引込み)、麹菌を蒸米にふって(種切り・床もみ)乾燥しないように毛布をかぶせたりして寝かせます。48時間くらいで麹ができます。しかしここで温度管理を誤ると、いい麹はできません。麹の菌糸が蒸米の中心へとのびて目的とする酵素をしっかりと作らなければいけません。清酒用麹菌は黄麹菌(Asp.Orizae)です。麹菌が蒸米に繁殖することによってできるものが麹なのです。ちなみに麹の清酒に対する一番の働きは、デンプンをブドウ糖に分解することです。 |
2001/01/10(水)今朝、皆既月食だったんですよね。1日、日を間違っていました。残念。
今日は、麹の2日目です。一晩、麹室(麹を造る部屋。室温30度、湿度70%)で寝かした麹は、朝8時30分一度手入れ(切返し)をします。麹の温度は昨日よりも1〜2度上がって34度くらいになっていました。手入れをすることにより、品温を1度位下げ、酸素の供給をするのです。そして、又寝かせます。午後3時30分になって温度がさらに上がり36度位になりました。ここで、麹を10kg単位に小分けして麹箱に入れて寝かせます(盛り・仲仕事)。このあたりから、麹は、いい麹にするため、少し乾燥させる方向に持っていきます。それから更に6時間たった午後、9時30分温度がまたまた上がり40度位になり手入れ(仕舞仕事)をして1度位温度を下げつつ湯気をとばすことで少し乾燥させていくのです。それから、42度位(最高温度)を明日の朝まで保たせます。今日は、純米大吟醸用のいい麹を造るため、麹室でねることになります。そして2〜3時間おきに温度チェックをしなくてはいけません。それではお休みなさい。・・・・・・・ |
2001/01/11(木)
結局昨日は、2時30分に寝ました。そして朝5時30分に起きて見てみると順調順調。後は、昼前後までこの状態でおきます。麹ができて麹室から出すことを出麹と言います。出麹のタイミングは、なかなかベテランの杜氏さんでも難しいものです。香味から判断して出すタイミングを見計らいます。栗味・栗香がしたときが、”その時”なのです。こういうことから言っても、味覚・臭覚が麻痺しないためにも、酒つくりのあいだは病気しないようにするのが職人魂なのです。
また、明日は、酒母を仕込むのでストップウォッチ片手に洗米洗米。洗米するときに、時間が重要であることは、1月8日の日記にも書いたのですが、もう一つ大事なのは、やはり、水温と品温(米の温度)とのバランスでしょうか?米より水温が高いと米が急激に水を吸って胴割れをおこします。水温が低すぎると吸水が遅くなってしまいます。基本的には水温も品温もあまり差がないのがいいと思いますし、水温・品温によって水の吸い方が違うので浸漬時間もおのずとかわってきます。最終的に、米を傷つけることなく目標とする吸水率(吸水後の白米の重さ÷吸水前の白米の重さ×100%)にすることなのです。 |
2001/01/12(金)
今日は、酒母(”もと”ともいいます)の仕込みです。酒母は、酵母を他の菌混入しないよう純粋に増殖させる為のステップです。つまり、病院で注射を打つときにみるアンプルで酵母を醸造協会から購入するのですがそれを如何に純粋に増やして本仕込に備えるかと言うことです。酒母の造り方には、水に酵母・乳酸・発酵助剤(K.Ca.Mg.Na〜酵母の栄養源となる)と麹をいれたもの(これを”水麹”と呼んでいる)に蒸し米をいれて仕込みます。生もと・山廃・速醸もと・高温糖化もと等々があります。本日仕込む酒母は、普通酒用の速醸もとと、純米大吟醸用の高温糖化もとです。今回は、吟醸用の高温糖化もとについてお話ししますが、これは、簡単に言うと55℃位で甘酒をつくって、冷やしたものに酵母いれて酒母をつくるやり方です。吟醸用の酵母は、熊本酒造研究所にて取り寄せた熊本酵母(協会9号酵母の発祥の地〜全国新酒鑑評会でも入賞率が非常に高い酵母)です。僕のセオリーでは”九州の酒は、やっぱり熊本酵母”だと思います。なかなか手に入りにくい酵母なのですが、当蔵は、運良く吟醸酒用分だけ手に入れています。本当にラッキーです。さあ。これで酒母も仕込んだしあと1週間程度で酒母もできあがり本仕込にはいるのです。気を緩めずいきましょう。 |
2001/01/13(土)
昨日は、検査室(お酒の分析をしたり、税務署員の定期的な調査の時に使う部屋〜とにかく寒い部屋なんです。)で一晩過ごしてしまいました。寒波も近づいていたし途中机の上で眠りこけて、朝起きてみるとストーブの灯油は切れていて大変寒い朝を迎えました。風邪はひいてなかったみたいだったので、ホットしました。今日から、酒母の品温管理です。通常より温度の下がりが急だったので、品温を落としすぎないように気を付けなければなりません。温熱マット・電球・保温マットを駆使してやります。 |
2001/01/14(日)
今日は、本当に寒い。昨日寝るまでは、雪も降ってなかったのに朝起きると銀世界とまでは、言わないけどかなり雪化粧していました。気温も蔵の中で、2℃だったので外はたぶん0℃もしくは、それ以下かな?ちなみに今日みんなは、お休みです。そういうわけで、私一人で蔵の中を管理します。おととい仕込んだ酒母も3日目となり、表面は発酵して生じる炭酸ガスが、いたるところでみられます。”よしっ。がんばれよ”といった感じです。明日も天気予報じゃ氷点下で雪が降るそうです。(低温注意報がでているそうです〜初めて聞いたような気が・・・)。品温が下がりすぎないように気をつけて寝ることにします。 |
2001/01/15(月)
今日は、アルコールの入る日です。宝酒造鰍フ島原工場からはるばるやってきます。このアルコールの度数は、約95%。病院で注射を打つときにする消毒用で60から70%。もちろん火を付けると引火します。まさに危険物なのです。私も、去年、危険物取扱の免許”乙種4類”をとることができました。それでも尚、消防署員さん達の立ち会いのもと、アルコール移入後、すぐに30%まで、希釈します(簡単に言えば水で薄めます)。私の蔵は、純米酒(米だけの発酵だけで、アルコールを全く入れないお酒)が多いのですが、本醸造(白米1tに付き、100%換算で約115リッターまで可)や普通酒には、商品に応じて醸造用アルコールをいれます。皆さん。アルコールをいれるというと抵抗を感じる方もいらっしゃいますが、本醸造みたいに少量いれて味をスッキリさせたりする効果もありますし、普通酒みたいに本醸造よりはアルコールを多めに入れて味を薄めに(もちろん原価も下がりますけど)するお酒もあります。このタイプは何杯も飲む人にとって、腹にたまらないのでいい(飲み過ぎには注意しましょう。適量適飲)。といった評価もあり味に対しては、本当に十人十色ですね。ただ、原価を下げるためだけに多量のアルコールをいれたりするやり方は、私どもは、行っていません。私どもの造るお酒の特性といたしましては、”米のうまみが味わえるお酒”を皆さんに味わっていただきたいと常々考えています。 |
2001/01/16(火)連日の氷点下攻撃にいささか、しびれあがっている次第です。吟醸仕込の時なら非常に有難いのですがそこまでもつでしょうか?お酒の仕込は4日かけて3回に米を分割し、添仕込(1回目の仕込)・踊り(この日は仕込をしません)・仲仕込(2回目の仕込)・留仕込(3回目の仕込)と回を追うごと米の処理量は徐々に増えてきます。これは、段階的に米を増やすことにより、健全に酵母の増殖をはかり数的優位性を保たせるのです。つまり何億、何十億個の純粋酵母が存在する中、空気中に浮遊する位の、別の菌が何十個入ってきたところで淘汰される。つまりやっつけられるという訳ですね。そりゃあ、何十対何十億じゃかないっこないですよね。つまりはじめから、米の量を多くしておくと数的優位性を持続させて増殖することが難しくなるのです。というのは、純粋酵母が増殖して、数的優位性を維持する前に、別の菌が増殖できる環境となり仲間が増え続いていくとと大変です。最悪の場合は腐敗といったことになります。だから、徐々に米の処理量を増やしてい仕込んでいくんですね。
今日は、昨日、添仕込用に洗った山田錦のお米を蒸して麹室に引き込みます。あっと、昨日書き忘れていたんですけど、山田錦のお米は、全量手洗いしています。昨日の室温は、2℃。水の温度も4℃。手が切れるような思いですよ。それに対して井戸水の温かいこと(15℃位)。しかし、これもおいしいお酒を造るためにはガマン、ガマン。麹の造り方は、先日お話ししたとおりです。ちがうと言えば、種麹の量かな。種麹の量は用途によって異なります。酒母なのか?添仕込?仲仕込?留仕込?それぞれ違うんですよ。おっと。種麹って何のことなのかまだ説明していませんでしたね。これは、米に、麹菌つまりカビを繁殖させたものです。言っておきますけど、この菌も純粋な混じりっけのカビです。前回(1/9分)説明不足だったんですが種きりというのは、種麹を種きり器(簡単に言えばザル、私は料理等の裏ごしに使う道具をつかっていますよ)で米の部分を残し、カビ即ち、菌体のみを蒸し米にふる作業のことなのです。 |
2001/01/17(水)
今日の仕事は、昨日引き込んだ麹の監理と酒母の管理です。お昼は地元の酒販組合の人たちが、会計監査に来社されました。そのため、決算書の作成など午前中バタバタしてしまいました。こういうことは、事前にやっておかなければいけないと、この時期には毎年のことのように同じことを思う私でした。酒母についてですが、この前は、高温糖化もとについて話しましたが、普通酒などは、普通速醸法でやっています。高温糖化もとは、最初にもろみを糖化させてそれから、酵母の増殖及び発酵させるものでしたが、速醸法、糖化と発酵を同時進行でやっていきます。つまり、糖化させながら発酵させるというやり方です。速醸もと(酒母)も仕込んだ日からもう、6日たっています。品温を暖器(だき)といった湯たんぽが巨大化といっても、・・・ああ。そうそう、農場で見るミルク缶みたいなものにお湯を入れてそれをもろみに入れて、品温を上昇させる作業を行っています。今年は、寒波の影響もあってか例年よりあがるのに時間がかかっているみたいです。 |
2001/01/18(木)
今日は、製造部門は、お休みです。仕込の都合で次の休みまで、9連ちゃん。休みなしなので、休日を取ってもらいました。しかし、明日の準備もあることだし1人だけ休日出勤志願者がいたので、でてきてもらいました。といっても、天気も良かったので、洗い物をやったり、明日蒸す分の洗米などあり結構ハードだったかもしれませんでした。 |
2001/01/19(金)
今日は、昼から試験場の先生の来社です。こちらも、酒造りのことで、色々と聞きたいこと、相談したいこと多々あり、非常に待ち望んでいる日なのです。とは、いうものの、過密スケジュールの中から時間を作らなければなりません。3本目の酒母の仕込や麹の引き込み等があったので、スタート時間を早くしたりして、どうにか時間調整には成功しました。 |
2001/01/20(土)
今日は、純米大吟醸の添仕込です。酒母の段階で純粋培養され、アルコールも8〜9度程度になると、酵母を休止状態にするため、いったん7度以下にして使用するまで保存します(枯らし)。つまり、アルコール度数も高くなり、乳酸が存在するため、これ以上高温下で発酵させると更にアルコール度数も高くなり酵母自体、自分で自分を痛めつけることになるのです。その為に温度を下げることで眠らせて活動を停止させていたのです。添仕込ではその酒母に麹と水と蒸し米をいれるのです。そうすることで、酸度・アルコール度とともに薄まり、再び、麹と蒸し米が入ることで、麹が、米の澱粉質を糖化させて、それを酵母がアルコールに変えるのです。ただ、酒母は、いったん枯らして、活動休止状態にあったため、これを更に増殖させ数の優位性を維持しなければなりません。その為、仲仕込・留仕込よりも仕込温度を高くするので、”第2の酒母”ともいわれているのです。 |
2001/01/21(日)
今日は、純米大吟醸は、昨日が添仕込だったので、”踊り”という過程です。これは、一度眠っていた酵母、添仕込によって、活動を開始したので、仲・留仕込に備えて、1日休んで酵母を十分増殖させるのです。増殖不十分の際は、”2日踊り”をとったりします。即ち単なる休みではなく、仲仕込以降のもろみの製造段階にとって重要な時期です。当蔵のものは、十分踊りまくった元気な状態でした。あっ。それと今日は昼から、酒販組合穂波支部の総会だったのです。会計を仰せつかっている私としては、会計報告があるため、いくら酒つくりといっても欠席できない立場です。その後、懇親会。飲み過ぎると、仕事にならない私・・・。大事な明日の仕込の手荒いの米洗いもしっかり控えています。さあ、飲まなかったでしょうか?すっかり調子に乗ったのでしょうか?どうなったかは、皆さんの想像にお任せいたします。とはいうものの、帰ってからの米洗い非常に辛いものでした。 |
2001/01/22(月)
今日は、純米大吟醸の”仲仕込”です。踊りで充分に増殖した酵母は、つぎの段階に移ります。再び、水・米麹・蒸米をいれて仕込みます。仕込温度は、添仕込よりも低めにします。蒸米は、ご承知のとおり甑からでてきたときには、大変熱いのですが、仕込温度は、8度とすると、そのままいれることはできません、たとえば目標仕込温度が8度、仕込前もろみ温度7度します。この中に、熱いままいれるということは。仕込温度が必要以上にあがってしまいます。その為、蒸し米は、十分冷やさなければなりません。蒸し米を冷やす冷やし方としては、蒸米放冷機といって、網でできたコンベアの上に蒸米を均一に広げコンベアの下から空気を吸い込むことによって空気中の冷たい空気が米の間を通過して蒸米を冷やす仕組みになっています。ここで、仕込場の気温が10度だと、すると、10度以下には絶対落ちることはありません。その為に、仕込前準備の水の添加の代わりに氷をいれたりして目標温度近づける工夫をしなくてはいけません。 |
2001/01/23(火)
今日は、純米大吟醸の”留仕込”です。一般的に仕込は留仕込が最後の段階の仕込で、量的にも一番大きな仕込です。添仕込・仲仕込同様、水・米麹・蒸米をいれて仕込温度もこれまでのものより一番低くします。今回目標にしていたのは5〜6℃。蒸米の温度に一番影響する気温は?というと、4℃ということでまぁ、いいんじゃない。ってかんじです。もちろん氷等も使用した結果、仕込温度も5.5℃でおさまりほっと一息です。明日からは、もろみ管理に入っていきます。 |
2001/01/24(水)
純米大吟醸の仕込も昨日で終わり、今日から品温管理です。急激に温度を上げると、(あげるといっても加温するのではありません。酵母の自らの発酵によって、発生した熱によって上昇するのです。)米が、溶けすぎます。するとグルコース濃度が高くなり、それが酵母を圧迫することになり、酵母にストレスを与えて酸度が高くなったりするケースがあります。日本酒のつくりは、世界でもまれな、平行複発酵といって、糖化と発酵が平行に行われているのです。つまり急激な糖化を防ぎ、糖化速度と発酵速度のバランスがとれているということが望まれます。特に今年のお米は溶けやすいという情報が入っているので注意しなくてはいけません。品温管理としては、タンクの周りに付けている、冷水マットに冷水をとおして温みをとってやるという作業なのです。一般に、菌類は、熱いところ、甘みが利きいているところ、塩分が利いているところ、酸が利いているところ、アルコール等の殺菌効力のある環境の元では生育しにくいものなのです。(例外的に、アルコール耐性、塩分耐性等々ありますが)これらを複合的に使って菌の生育しにくい環境をつくることができますが、反面、中途半端だと、生育しやすい環境になる場合もあるのでその点は注意を要します。 |
2001/01/25(木)
酒つくりにおいて、もろみ日数は、留仕込の日を1日目として数えていきます。そうなると今日は、3日目です。もろみの状態はまだ表面は流動化していません。下の方は比較的に米は溶かされていて、流動化できるようになってますが、上の方は、蒸し米が浮いてきているのです。なので、竹の棒でもろみの表面に何カ所か穴をあけてガス抜きをする程度です。櫂(かい〜もろみを混ぜる道具で、竹の棒の先端に15cm×20cmていどの長方形の分厚い木の板がついたもの)をいれると米をつぶすようなことになり、酒自体に雑味を与えたりすることになるので櫂はもろみに流動性がでるまでいれません。昔から、”櫂でつぶすな麹で溶かせ。”といって、麹の酵素で米を溶かしてもろみを流動化させるよう伝えられています。つまり、ガス抜きのために開けた穴から、ガスと一緒に下方の酵素をじっくり含んだもろみもしくは、泡が蒸し米の表面に現れて徐々に表面を溶かして、流動化させていきます。そうすると櫂をいれたり、分析のためのサンプルをとることができるのです。たぶん、明日には、部分的もしくは、全体的に櫂をいれることができるかもしれません。 |
2001/01/26(金)
水曜からの雨でいささか、恨めしそうに空を仰いでいます。酒つくりは、先ず衛生第一。使用した麻布や道具等は、一気に乾かしたいものですが、外に干すことができず蔵の中。なかなか乾きません。麹に使う麻布は、絶対乾いたものを使わなくてはいけないので、麹室で乾かしたりしています。しかし、本来麹室は、湿度をコントロールしなくてはいけないところなので、自分としては、あまり利用したくないのです。あっ、折角ですので、麹室の構造を少し説明してみましょうか?当蔵の麹室は、木造で、周りは断熱材を敷き詰めています。昔は、断熱するのに籾殻を利用したりしていました。数年前の台風で被害を受け、麹室を一部修繕したため、断熱は、一部籾殻、一部は、市販の断熱材を使用しています。室温は、部屋中に張った温床線(?)で暖めてサーモで、管理しています。木造つくりは、皆さんもご承知のとおり木が湿度の調整をいたします。あまり湿度が高ければ、湿気を吸います。反対に乾燥してくると、その吸収した分を吐き出すこともします。木って本当に素晴らしい働きをしてくれます。しかし、それ以上に、乾燥すれば、除湿器、もしくは湿った麻布をわざと干して湿気を補給します。また、湿度が高いときは、湿気の多い空気を外に逃がして、乾いた冷たい空気を部屋の中にいれます。麹室の構造でおもしろいところは、天井に天窓らしきものがあり、その上は、煙道みたいなもがあります。天窓を開けると、湿気をもった暖かい空気は上に抜けていき麹室の入り口から冷たい、乾燥した空気が入ってくるので、冷えた空気が在室している麹の品温の妨げにならないようにして、部屋を乾燥させていきます。 |
2001/01/27(土)
今年は、酒母は、5本たてることにしてましたので、今日は、最後の酒母の仕込でした。酒母をつくるときには、前にも説明したとおり、純粋な酵母が必要です。純米大吟醸は、熊本酒造研究所から分けていただいたものを使用してますが、通常は、醸造協会からアンプルを買っています。当蔵で使用している酵母は、”きょうかい7号〜長野県宮坂醸造(真澄の蔵元)より分離”と”きょうかい9号〜熊本県熊本酒造研究所で育成”を使用しています。最近では、産地イメージを出すために県独自の酵母開発をやってられるところもあります。福岡県は、残念ながら、まだありませんがそのうちに何か出したいものですね。(只今、県組合の技術委員会にて検討中) |
2001/01/28(日)
今日は、仕込は休みです。前回の休みから9日連ちゃんで、出勤していたため、みんなもいささか、疲れ気味だったのではないかなと思っています。とはいうものの、明日からは10日連ちゃんでの仕込です。充分休養とって頑張ってもらいたいものです。仕込はないといいながら、もろみの管理、品温管理や成分分析、麹室の仕事、米洗いなどは、あります。その為、休日出勤志願の元お相撲さんが、午前中のみ来てくれました。酒蔵の隣には、公民館があって、今日は、子供会の餅つきでした。少し顔を出してみると、餅つきの杵(きね)を渡され久しぶりについたところ、杵の柄を折ってしまうは、杵を代えてつき直すと今度は、気持ちとは裏腹ですぐ息が上がるします。とほほ・・・。という感じです。あっ。酒つくりとはあまり関係なかったですね。まぁ。明日から頑張ります。 |